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セーフティカーが入る波乱の展開
波に乗れずに残念な結果に終わる

 エントリーしたのは50台。初夏を思わせるような暑さの中、予選と決勝が行われた。
 いつものように予選は2組に分けて実施されたが、DTECチームマスターワンの2台、76号車菊地靖選手と97号車小河諒選手は、同じ1組に登場した。エントリーしているカーナンバーの順に交互に振り分けられるので、76と97の間の台数が奇数になると、予選が同じ組になる。
 その予選は厳しい結果となった。菊地選手が1組の5位、小河選手は10位となった。予選2組と合わせて、菊地選手は9番グリッド、小河選手は19番グリッドからのスタートということになった。ポールポジションは同じヨコハマタイヤを使う谷口信輝選手で、菊地選手とのタイム差は約1.5秒だった。

 決勝レースは2台ともにクリーンなスタートを切り、2周目に入ったところでの順位は菊地選手は10位、小河選手は18位となった。そこからの追い上げに期待されたが、なかなか前のマシンを捕らえるまでには至らない。5周目に小河選手がひとつ順位を上げて17位となった次の周、6周目にコース上に横転したマシンを取り除くためにセーフティカーが入った。そのため追い越しができないまま、ゆっくりと隊列を組んでの走行となった。それによって前車との距離は帳消しになり、順位を上げるチャンスとなった。
 11周目にセーフティカーが離れ、再スタートとなった。チェッカーフラッグまで残り3周という超スプリントレースとなったわけだ。そのチャンスに小河選手は2台を抜き去り15位へと順位を上げたが、菊地選手は逆に11位にひとつポジションを落としたが、それは相手がフライングスタートとなったためで、レース後の裁定で25秒追加のペナルティが与えられた。
 最終的には菊地選手が11位、小河選手が14位という順位となった。その結果は残念ながら前戦を上回ることができなかった。しかし明るい話題もある。小河選手のレース中のベストラップは全体の3番目のタイムで、十分にトップと渡り合える速さだったのだ。
 レースはポールポジションからスタートした谷口信輝選手が、万全なレース運びでそのままフィニッシュし、86/BRZレースでの初優勝を飾った。2位には昨年のチャンピオンである山野直也選手、3位は青木孝行選手が入った。


Comment from Drivers

スタートは良かったんですが、1コーナーで前のほうでぶつかっていて、それを避けてアウト側にラインを変えたら順位を落としてしまいました。前半のレースペースは悪くなかったんですが、前のクルマを抜くまではいきませんでした。セーフティカーが入って、再スタートしてからはペースが上がらなかったですね。   予選が良くなくて、少しだけセッティングを見直したんですが、それが当たってレースではいいペースで走ることができました。2戦目ということもあって、86だとこうすれば抜くことができるんだ、というのが分かってきました。課題はやっぱり予選の悪さで、タイヤをしっかりと使い切って、一発の速さを引き出せば、表彰台も見えてくると思います。
#76 菊地靖選手 
予選1組5位 9番手スタート 決勝11位
#97 小河諒選手 
予選1組10位 19番手スタート 決勝14位