Race 6 TOKACHI SPEEDWAY 19 Aug. 2018

近藤選手2位、小河選手3位
4年ぶりのダブル表彰台を獲得

GAZOO Racing 86/BRZ Raceの第6戦が十勝スピードウェイ(北海道更別村)で行われた。前戦の富士スピードウェイでは、近藤 翼選手(1号車)が3位、小河 諒選手(97号車)が4位と、2台揃って上位入賞を果たしている。近藤、小河両選手ともレースを重ねるごとに成績が上向いてきており、この十勝でもどこまで上位に食い込めるか注目。

今回は、19日に第6戦と第7戦を行うダブルヘッダー。予選は1回で、第6戦のスターティンググリッドは予選のベストタイム、第7戦はセカンドベストタイムで決定する。また、使用できるタイヤは、通常は予選と決勝を通して4本までだが、今回は予選と2レースを通して8本までとなる。

予選は15分間の予定だったが、エントラント側の要望により20分間に延長された。タイヤ交換を挟み、アタックを2回実施し、ベストタイムとセカンドベストタイムを狙う。予選が開始されると近藤選手は1回目のアタックで1分35秒051、2回目のアタックで1分35秒280をマーク。1回目のタイムがベストタイムとなり、第6戦は予選4位(第7戦は6位)となった。一方の小河選手は1分35秒218(1回目)、1分35秒075(2回目)となり、第6戦は予選5位(同4位)。しかし予選後、2位と3位の選手にペナルティが与えられ、スターティンググリッドが2つずつ繰り上がることに。近藤選手が2番グリッド、小河選手が3番グリッドという絶好の位置からのスタートとなった。

近藤選手と小河選手ともに1位の青木選手を追う

第6戦の決勝(14周)は11時44分にスタート。近藤、小河両選手ともに順当なスタートを決めるが、小河選手は1コーナーで服部尚貴選手(60号車)にインに入られる。しかし小河選手は服部選手を牽制し、3位をキープ。近藤選手が2位、小河選手が3位でオープニングラップを終える。

2周目に入ると、近藤選手は1位の青木孝行選手(31号車)に迫り、約1秒あった差をどんどんと縮めていく。小河選手も近藤選手の約0.5秒後方を走り、2人で青木選手にプレッシャーをかけていく。その差は周回ごとに縮まり、折り返しの8周目には近藤選手は青木選手の約0.3秒後方に。

順位の変動はないままレースは終盤へ。青木選手と近藤選手はテールトゥノーズの接戦を繰り広げており、近藤選手はしきりにチャンスを伺うが、青木選手は隙を見せない。また、小河選手は服部選手のプレッシャーに屈することなくクルマを前に進め、順位をキープ。近藤選手が2位、小河選手が3位でチェッカーを受け、2014年の第6戦(富士スピードウェイ)以来となるダブル表彰台を獲得した。

Result
car driver pos. total best lap
1 T.Kondo 2 22'52.345 1'36.413
97 R.Ogawa 3 22'52.953 1'36.423
Drivers' Comment
1号車 近藤翼選手

スタートしてからは青木選手のペースが意外と上がらず、チャンスを狙っていたのですが、ベテランのブロックを崩すことはできませんでした。十勝は抜くのが難しく、午後のレースを考えると無理は禁物ですね。しかしファステストラップを取れたことはよかったと思います。優勝を逃したことは悔しかったですが、チームにとって久しぶりのダブル表彰台に貢献できたことはよかったです。

97号車 小河諒選手

第6戦のグリッドはラッキーでしたが、そのラッキーを結果につなげられてよかったですね。午後には第7戦も控えているので無理はせず、淡々と走っていたのですが、最後の3周は服部選手に追いつかれてしまいました。しかししっかりとブロックし3位表彰台を獲得できてよかったですね。ギリギリでクルマを仕上げてくれたメカニックのみなさんにも感謝です。

Race 7 TOKACHI SPEEDWAY 19 Aug. 2018

小河選手は2位で自身初の連続表彰台
2戦連続ファステストラップの近藤選手は4位

第7戦は、第6戦と同日開催のダブルヘッダーとなる。先に行われた第6戦では近藤 翼選手(1号車)が2位、小河 諒選手(97号車)が3位と、2014年の第6戦(富士スピードウェイ)以来となるダブル表彰台を獲得。第7戦もこの勢いを維持したい。

第7戦のスターティンググリッドは、第6戦の前に行われた予選で決定済み。小河選手が4位(1分35秒218)、近藤選手が6位(1分35秒280)となっており、小河選手は2戦連続表彰台を狙える位置。近藤選手も1つでも順位を上げ、多くのポイントを獲得したい。

近藤、小河両選手ともにスタートダッシュを決める

決勝は15時28分に開始(14周)。小河、近藤両選手ともに好スタートを決め、小河選手はすかさず菅波冬悟選手(80号車)をパス。そのまま青木孝行選手(31号車)も追い抜き、2位に順位を上げる。近藤選手も菅波選手をパスし、小河選手2位、近藤選手4位でオープニングラップを終了。さらに2周目に近藤選手は、青木選手がペースダウンしたところを追い抜き、4位に順位を上げる。

小河選手は1位の谷口信輝選手(81号車)を追いたいが、アンダーステアに悩まされペースが上がらず、谷口選手との差は開いていく。さらに背後からは井口卓人選手(88号車)が迫ってきており、苦しい展開となる。

一方、井口選手の後方には近藤選手がつけている。近藤選手は3周目、4周目と周回を重ねるごとに井口選手との差を詰め、8周目にはその差は約0.2秒。近藤選手はさらに井口選手に迫り、追い抜きのチャンスを伺う。

終盤に入り、小河、井口、近藤選手はテールトゥノーズの接戦に。1つでもミスをすれば瞬時に順位が入れ替わる状態。小河選手はアンダーステアに悩まされるものの、冷静にライバルを牽制。近藤選手もしきりに井口選手の隙を伺う。しかし無理に井口選手に仕掛ければ、後方の堤 優威選手(7号車)に抜かれる危険もあるため、緊迫した時間が続く。

小河、近藤両選手にとって我慢を強いられるレースとなったが、必死に順位を死守した小河選手が2位チェッカーを受け、自身初の2戦連続表彰台を獲得。近藤選手は4位で惜しくも表彰台に上がることはできなかったが、2戦連続のファステストラップを記録。チャンピオンとしての意地を見せた。第7戦終了時点でのポイントランキングは、近藤選手が4位(51点)、小河選手が5位(47点)。次戦は9月22日(土)、23日(日)にツインリンクもてぎで開催される。

Result
car driver pos. total best lap
1 T.Kondo 4 22'57.305 1'36.527
97 R.Ogawa 2 22'55.819 1'36.912
Drivers' Comment
1号車 近藤翼選手

スタート直後に菅波選手を抜き、青木さんも抜けたことはよかったのです。その後、小河選手と井口選手のバトルの隙を伺ってはいたのですが、井口選手もかなり攻めていたので抜くには至りませんでした。十勝で抜くにはぶつかりにいくような思い切りが必要なのですが、そこまでのリスクは避け安全マージンを優先しました。でもすごくいいレースができたと思います。

97号車 小河諒選手

スタート直後に2位に立てたことはよかったのですが、クルマにアンダーステアの症状が出てしまい苦しいレース展開でしたね。でもそんな中でも冷静に作戦を考えて要所要素をブロックし、順位を守っていました。第7戦は今シーズン最高位ですし、2戦連続の表彰台となったので本当に嬉しいです。そしてこの結果が出せたのはチーム力によるところも大きいですね。