Race 8 OKAYAMA INTERNATIONAL CIRCUIT 19 - 20 Oct. 2019

近藤選手、まさかの18位でタイトル獲得ならず
小河選手は追い上げのレースを見せ15位

GAZOO Racing 86/BRZ Raceの第8戦が岡山国際サーキットで開催された。プロフェッショナルシリーズのエントリー台数は39台。土曜日に予選とヒート1、日曜日にヒート2が行われる。現在、近藤選手はランキング2位につけており、まさに正念場のレースといえる。今回は応援のメカニック3名も加わり、チーム一丸となり勝利を目指す。
土曜日は早朝から雨がパラついており、天候の変化がまったく読めないむずかしい空模様。予選開始前には一時的に雨が止んだものの、路面はウェットコンディションのまま。そうした条件のなか、定刻通りとなる10時15分から行われた予選。分刻みで天候が変わるため、シグナルがグリーンになるとドライバーは一斉にコースイン。連続周回を重ねるという珍しい展開に。2人のドライバーの内、最初に動いたのは近藤選手で、続いて小河選手もコースイン。順位はめまぐるしく変わる展開となり、近藤選手は4周目に1分57秒054を刻み10位に浮上。その後、さらにペースアップして1分56秒台で周回を重ね、終了間際となる7周目に1分56秒319をマーク。13位で予選を終えた。また小河選手も徐々にタイムを更新し、6周目に1分56秒797を記録。20位につけた。

荒れた展開で順位を上げることができず
近藤選手が13位、小河選手は20位

15時55分からスタートしたヒート1(12周)の決勝レース。昼過ぎに雨は止み、路面はドライコンディションに。13位から追い上げを狙う近藤選手は、順当なスタートを決めるも1周目の混戦の中で、順位をひとつ落としてオープニングラップを終了する。2周目には順位を取り戻し、前を行く♯88井口選手を追う。後ろには♯206松本選手が迫っており、緊張感のあるバトルが続く。しかし、5周目にコースアウトするクルマがありセーフティーカー(SC)導入。さらにSC先導中の9周目にはホームストレート上で2台のマシンが接触したため赤旗中断に。残り1周でレースは再開されたが、近藤選手は順位を上げることができず、13位でチェッカーを受けた。一方、小河選手はスタート後に3台を抜き、17位でオープニングラップを終了。しかし、周回を重ねるごとにタイヤのグリップが低下し、4周目に20位まで後退。レース後半のほとんどをSC先導に費やされてしまったことで、追い上げるチャンスもなく、20位でチェッカーを受けた。

小河選手は堅調な走りで15位まで浮上
近藤選手は思い通りの走りができず18位

今シーズンを締めくくるラストランとなるヒート2の決勝レース(同)。日曜日の天候は曇りで、路面はドライコンディション。朝8時には車両保管が解除され、足まわりの調整などスタッフは入念な準備を進める。前日に行われたヒート1の順位を受け、近藤選手が13番、小河選手は20番グリッドにマシンをつける。決勝レースは5分遅れの11時40分にスタート。シグナルがグリーンになると一斉に1コーナーへ吸い込まれていく。近藤選手は前を行くクルマの挙動が乱れた隙を突き、11位に順位を上げる。ポイント獲得に向けてさらに上位を目指したい近藤選手だが、その後はペースが上がらず防戦いっぽうの展開に。徐々に順位を下げ、18位でチェッカーを受けた。一方、20位スタートの小河選手は堅調なスタートを決め、2周目には18位に浮上。6周目には17位まで順位を上げるなど、着実にポジションアップを果たし、15位でチェッカーを受けた。

第8戦の総合結果は近藤選手が18位、小河選手が15位。自身2度目のチャンピオン獲得を目指していた近藤選手だが、第8戦はまさかのノーポイントに。そのため♯90阪口選手、♯7堤選手に抜かれ、ランキング4位となった。小河選手のランキングは16位。「新しいチーム体制で慣れないことも多々ありましたが、エンジニアをはじめスタッフ一同、著しい成長を遂げることができました。後半戦で失速するという残念な結果となりましたが、今後の糧になると思います」と、チームを率いた横田ゼネラルマネージャーは語ってくれた。

Result
car driver heat pos. total best lap total pos.
97 小河 諒 1 20 44'02.353 1'51.894 15
2 15 22'43.547 1'52.192
98 近藤 翼 1 13 43'54.054 1'51.424 18
2 18 22'50.102 1'51.369
Drivers' Comment
97号車 小河 諒選手

【第1ヒート20位】
気温か、路面が合わなかったのかダンロップ勢は苦戦していて、自分も予選タイムが伸びませんでした。運転のミスはなかったのですが、空気圧の設定を少し外したかなという面はあります。そこで1ヒートではエアを高めにして挑みました。1周目に数台抜いたのですが途中からタイヤのグリップが薄くなり、結局、予選から順位を上げられませんでした。明日の2ヒートでは違う作戦を練りたいと思います。
【第2ヒート15位】(総合15位)
チームのみんなと相談しながらタイヤの空気圧を変えて走った結果、持てる武器のなかでは最高のパフォーマンスを引き出せたと思います。ただストレートでどうしても前のクルマに付いていけず、なかなか順位をあげていくことができませんでした。そうしたなかでも、なんとかヒート1より順位を上げられることができたので、よかったです。

98号車 近藤 翼選手

【第1ヒート13位】
ウェットコンディションのレースは得意なのですが、前日の練習走行からタイムがあまり出ておらず、予選を走ってみたフィーリングもあまりよくありませんでした。順位も13位ということで、ランキングトップの谷口選手との差も広がってしまい悔しいです。ヒート1の決勝でも前をいくライバルを追い上げていけるスピードがなく、苦しいレース展開でした。明日に向けてセッティングを考えて、全力で挑みます。
【第2ヒート18位】(総合18位)
スタートから、順位が上がったり下がったりとなんとか走っていたのですが、クルマのバランスがベストではなかったうえに、途中からブレーキの効きに変化が生じてペースダウンを余儀なくされました。悔しいレースとなりました。今シーズンはコンスタントにポイントを重ねられたのですが、最後の2戦を落としてしまったのが痛いです。ベストを尽くした結果なので納得しています。またチャンスがあれば頑張りたいと思います。