2022 October 29-30  

Round 4 SUZUKA CIRCUIT

Round 4 レポート

元嶋選手はベテランの経験を生かし5位獲得、高橋選手はスタートで後退し16位

10月29日(土)〜30日(日)、TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupの第4戦が鈴鹿サーキットで行われた。プロフェッショナルシリーズのエントリー台数は35台。

第4戦は土曜日に公式予選、日曜日に決勝レースが行われるスケジュール。10月末とは思えないほどの暖かいレースウィークで、爽やかな秋晴れのもと、ドライコンディションで予選と決勝が行われた。

予選開始と同時に、ほとんどのドライバーがコースイン。トヨタモビリティ神奈川DTEC TEAM MASTER ONEの元嶋佑弥選手(98号車)、高橋知己選手(97号車)の2台も、ほぼ同時に予選アタックを開始する。

目まぐるしく順位が入れ替わる中で、元嶋選手が2分26秒896を叩き出し、4位に浮上する。しかし、予選終盤のアタック合戦に飲まれる形で最終結果は8位。高橋選手もウィークの自己ベストとなる2分27秒084を記録するも、気温などの影響で前日から変化した路面状況に合わせきれず、13位となった。

元嶋選手はタイヤマネジメントに徹した流石の走りを披露
高橋選手は86レースの難しさの中で活路を見出す

決勝は汗ばむほどの陽気の中で行われた。8番グリッドからスタートした元嶋選手は、スタート直後の混乱を冷静に捉え、タイヤマネジメントを意識した走りで自身のペースをキープ。2周目に7位にポジションを上げると、そのままの順位を守りながらの落ち着いたレースを展開する。その後も大きな動きはなく、そのまま終了するかに見えたラストラップに一気にペースアップ。温存していたタイヤのライフを存分に生かした攻めの走りで、表彰台目前の5位でチェッカー。今季2度目の入賞で、ポテンシャルの高さを見せつけた。

13番グリッドからスタートした高橋選手は、スタートでタイヤを空転させてしまうミスにより17位にポジションダウン。追い上げのレースを余儀なくされる。そこから周回を重ねるごとに自身のペースを取り戻し、抜きつ抜かれつの激しいレースを展開。ポジションを戻すことはできなかったが、粘り強い走りを見せ、17位でチェッカーを受けた。なお、上位のドライバー1名にペナルティが科されたため、正式結果は16位。

トヨタモビリティ神奈川DTEC TEAM MASTER ONEとしては悔しい結果となった第4戦だが、元嶋選手のベテランとしてのパフォーマンスの高さと、高橋選手の著しい成長を感じられたレースだった。次戦は11月19日(土)~20日(日)の岡山国際サーキットで行われる最終戦。今季唯一の2レース制となっており、今回の経験が生かされることを大いに期待したい。

race data : Round4
car driver pos. total best lap
97 高橋 知己 16 20'11.614 2'29.801
98 元嶋 佑弥 5 19'58.921 2'29.233
Drivers' Comment
97号車 高橋 知己選手【第4戦 決勝16位】

予選は想定より路面温度が低く、自分がタイヤのグリップを合わせきれなかった点が課題です。事前テストや昨日までの専有走行後に別カテゴリーのクルマが走ったことで変わってしまった路面状況など、変化にまだまだ対応しきれませんでした。決勝は自分の経験不足もあり、鈴鹿の下り坂になっているホームストレートに苦戦。スタートを失敗してしまい、大きくポジションを下げてしまいました。ただ、追い上げていく中で、展開的にはGR86の走らせ方など、かなり勉強になる部分があったので、次回以降に活かしていきたいと思います。とにかく、予選で前にいないとダメなレースだという事を痛感しました。特に予選でタイムを出せるように頑張ります。

98号車 元嶋 佑弥選手【第4戦 決勝5位】

今自分にできるベストを尽くせたと思います。自分のスタート位置を考え、レース序盤で無理をすることをせずに少し引いて走ることで、まわりとのペースに差が無いことを確認できたので、タイヤライフの温存に徹する作戦に決めました。そこから、一発ペースを上げれば追いつける距離だけは保ったまま、自分のペースをキープして走り続け、最終的に5位までポジションを上げることができました。次戦は初めての2レース制ですが、自分はタイヤのマネジメントが得意な方なので、楽しみな部分もありつつ、できることを精一杯頑張ります。