2023 October 28-29  

Round 6 SUZUKA CIRCUIT

Round 6 レポート

元嶋選手はスピード不足に苦しみながらも10位に入りポイントを獲得

10月28日(土)~29日(日)、鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)でTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupの第6戦が開催された。プロフェッショナルシリーズには前戦岡山と同じ40台がエントリー。土曜日に15分間の予選、日曜日に8周の決勝が行われるスケジュールとなっている。

トヨタモビリティ神奈川DTEC TEAM MASTER ONEはレースウィークの水曜日に現地入り。前戦岡山で発生したクラッシュにより、高橋知己選手(97号車)は最終戦までの欠場が決まっており、元嶋佑弥選手(98号車)1台のみの参戦となる。第5戦終了時の元嶋選手のランキングは7位。元嶋選手自身、鈴鹿のコースを得意としており、昨年、鈴鹿で行われたレースでは5位入賞を記録している。第3戦以来となる2回目の表彰台も夢ではない。

土曜日の天候は晴。10月末とは思えないほどの汗ばむ陽気の下、定刻より10分遅れとなる10時40分から15分間の公式予選が行われた。スケジュールの遅れにより、ピットロードに移動してからコースオープンまでの間隔がかなりタイトだったこともあり、ほぼ全てのドライバーが予選開始と同時にコースイン。元嶋選手もその流れに乗る形で、すぐにアタックを開始。ミスのない走りで2分26秒604をマークするも、わずかなタイム差にライバルがひしめきあっており、順位は14位。

至る所でバトルが展開されるサバイバルな状況に勝負強さを見せる

日曜日は少し冷たい風が吹く秋晴れの中、8周でレースは行われた。定刻通り12時15分に決勝レースがスタート。14番グリッドからスタートした元嶋選手は、開始直後の混乱の中、1台1台をていねいにかわしながら順調にポジションアップ。オープニングラップを12位で終えた。

元嶋選手のペースはその後も良く、前のクルマとの距離を着実に詰めていくスピードを発揮。7周目に5台での7番手争いの最後尾に加わると、ペースをキープしながら仕掛けるタイミングを模索する。そして、6周目には11位に順位を上げることに成功。コントロールラインを通過する最後の瞬間まで、前のクルマとの距離を詰め続け、11位でチェッカーを受けた。

なお、5位でチェッカーを受けたドライバーにペナルティが与えられたため、元嶋選手の正式結果は10位。元嶋選手の執念がポイント獲得につながった。

事前にプライベートテストを行い、満を持して乗り込んだが、苦しい結果となった鈴鹿ラウンド。マシン、ドライバー共に好調だからこそ、レースの難しさをあらためて痛感する一戦となった。スタッフはホームコース、富士で行われる最終戦に向けて、大きな課題を抱えることになったが、これもディーラーチームが参戦する意義のひとつであることに間違いはない。

第7戦富士スピードウェイは11月25日(土)~26日(日)に行われる。引き続きDTEC TEAM MASTER ONEの戦いに注目してほしい。

race data : Round6
car driver pos. total best lap
98 元嶋 佑弥 10 19'57.785 2'28.591
Driver's Comment
98号車 元嶋 佑弥選手【第6戦 決勝10位】

鈴鹿は得意なので、うまくいくかな? と思っていたのですが、思いのほか厳しくて、予選でもミスがなかったのに14位と、後方に沈んでしまいました。レースでは何とか1ポイントでも取れるように追い上げようと思っていたのですが、悲しいぐらいいいところが無いレースになってしまいました。いつも通り、スタート直後の混戦で順位を上げることができたのですが、鈴鹿は一列に並んでしまうとなかなか仕掛けることができません。予選の結果をレースで取り戻せなかったというのが反省点です。スピードが不足している原因が分かっていないので、最終戦までに解明し、いい結果で締めくくりたいと思います。