2022 August 20-21  

Round 2 SUGO

Round 2 レポート

元嶋選手は次戦につなげる走りに徹し21位
ファステストラップを狙った高橋選手は29位

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupの第2戦がスポーツランドSUGO(宮城県村田町)で行われた。プロフェッショナルシリーズのエントリー台数は37台。98号車が開幕戦で受けたダメージは大きく、修復作業はレースウィーク直前にまでおよんだ。そのため、元嶋佑弥選手(98号車)、高橋知己選手(97号車)ともに、事前テストなしの不利な状況となったが、金曜日の占有走行では元嶋選手が13位のタイムをマークしている。

第2戦は土曜日に公式予選、日曜日に決勝レースが行われるスケジュール。土曜日の天候は晴れ予報が一変し、プロクラスの予選開始時刻直前に雨が降り出す予報となったため、ギリギリまでタイヤ選択を悩まされる難しい状況に。元嶋選手はダンロップ、高橋選手はブリヂストンを選択したが、予選開始とほぼ同時に雨が降り出し、路面はフルウエット状態に。

少しでも路面状況のいい間にタイムを出そうと、ほとんどのドライバーがコースに入る中、元嶋、高橋両選手もコースイン。コースは大混雑となり、クリアラップを取ることができない。多くのドライバーが1周目を終えたところで、他車の単独クラッシュが発生し、赤旗中断。予選再開後、元嶋選手はドライコンディションでのワンアタックを想定し、ガソリン量を絞った作戦が裏目に出てしまい、ガス欠によりアタックできず。1分47秒838で26位となった。高橋選手もタイヤのグリップ不足に悩まされ、1分48秒977で32位。

混戦の中で強さを見せた元嶋選手
高橋選手も上位に迫るベストラップをマーク

日曜日の天候は晴れ。26番グリッドからスタートした元嶋選手は、次戦を見越した走りに作戦を切り替え、まずはスタートで23位にポジションアップ。その後も様々なテストを繰り返しながら良好なペースをキープし、約6台の大きな集団となる激しい22番手争いを展開。最後まで攻めの姿勢を崩すことなく走り切り、22位でフィニッシュした。

32番グリッドからスタートした高橋選手は、ファステストラップのポイント獲得を目標にスタート。クリアラップがとれる位置まで後ろに下がり、果敢に攻めるも、ベストラップは1分38秒020。ファステストには一歩届かなかったものの、上位と遜色ないタイムをマーク。次戦に繋がる走りを見せ、30位でチェッカーを受けた。

なお、レース終了後、上位のドライバーにペナルティが科されたため、正式結果は元嶋選手が21位、高橋選手が29位。

横田浩之プロジェクトリーダーは今回のレースについて「順位だけで見ると思わしくなかったが、レースラップなどの中身は悪くはなく、レースごとに得るものは増えているので、チームとしては前進を感じる事ができた」と、次戦に向けて好感触の様子。今後のトヨタモビリティ神奈川DTEC TEAM MASTER ONEの活躍に期待が持てるレース内容となった。

race data : Round2
car driver pos. total best lap
97 高橋 知己 29 22'07.823 1'38.020
98 元嶋 佑弥 21 22'00.012 1'39.234
Drivers' Comment
97号車 高橋 知己選手【第2戦 決勝29位】

レースウィークを通して、富士の時よりは元嶋選手とのタイム差もなく、調子は良かったのですが、雨だとダンロップタイヤの方がいいという全体の流れの中、調子が良かった自分を信じてブリヂストンタイヤを選択しました。ウエット路面でブリヂストンタイヤを履くのが初めてだったこともあり、雨での特性を理解しきれなかった予選でした。レースでは、スタート位置が後方になってしまったので、ファステストラップでのポイント獲得を狙う作戦に切り替えましたが、タイムがコンマ1秒ぐらい足りなくて、叶いませんでした。悔しいですが、レースでのペースはかなり良く、トップとそんなに変わらないペースで走れていたので、次に向けての収穫はかなりあるレースでした。次戦の決勝は、自信をもって挑めると思うので、一発のタイムが課題です。課題を克服し、次こそはポイントを取って帰りたいです。

98号車 元嶋 佑弥選手【第2戦 決勝21位】

開幕戦でクルマが壊れてしまったことで、修理に時間がかかってしまい、事前テストができない状態でのレースウィークとなったのですが、今回は思ったよりドライでの感触が良く、上位争いができる手応えを感じることができました。そこで、予選はコンマ1秒でも上げたかったので、1周のアタックに賭け、ガソリン量を絞ってもらっていたのですが、それはドライを想定した作戦で、アタックする前にガス欠で終了となってしまいました。ぼくの詰めの甘さです。今回は予選結果で、現実的にポイントが取れるグリッドではなかったので、スタートの練習やレース中のクルマの走らせ方などを考えながら走ることに徹しました。クルマへの理解度が深まったことが、今回のレースでの収穫です。次戦では、今回の失敗をしっかりと取り戻せるように準備したいと思います。